文化・芸術

2021年3月11日 (木)

「髙島野十郎展」

生誕130年記念、故郷の久留米で髙島野十郎展が開かれてます。
暖かい日を待ってやっと見に行くことができました。

何度か野十郎展には足を運んでいるけれど、その時々で
目に留まる、心に留まる絵が違うのです。
今回は何故か風景画の美しさがひたひたと心に沁みました。
春雨、霧の立ちこめた山々、枯葉の敷き詰めた山道、
菜の花畑、雪の降りた山や畑、、、。
こんな言い方は可笑しいかもしれないけれど、写真よりも
より自然に近いような風景画は内面の美しさから滲み出た
もののように感じました。
もちろんあのリンゴやカラスウリの絵はやっぱり素敵で
見惚れました。
生前は光の当たることのなかった野十郎さんの個展に、平日にも
関わらず大勢の方が来館されていました。
知らせてあげたいですね。

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早咲きの桜が開いてました。美しい場所。

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2021年2月 4日 (木)

「ヒグチユウコ展」

「ヒグチユウコ展 CIRCUS」福岡市美術館にて。

今月7日までなので、今日行けて良かった~。
最終日はきっと混みそうだし。

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ヒグチユウコさんの名前は知らなくてもその絵はきっとどこかで
目にしたことが誰でもあるんじゃないかな?
幅広い活動をされているから。今回は500点を超える作品が
お越しになってます。覗き窓から見れる小さなアニメーションや
立体の人形や洋服なんかもあって本当にCIRCUSのように
楽しさが詰まってます。
ヒグチさんの描く猫の絵はもちろん、鳥やワニや
あと得体の知れない生き物とかも、ぜーんぶぜーんぶ
愛しいの洪水。思わず声をあげそうになるのを
グッとこらえて、、心の中で拍手喝采。

撮影OKのスペースで撮った3枚。
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言葉は要らないですね。 

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2020年6月 3日 (水)

「赤と黒」

一斉に美術館が臨時休館してしまった時は本当に胸が痛みました。
やっと5月末に再開の運びとなったけれど、今度のことで
展覧会やイベントのスケジュールは大幅に狂ってしまって
メインの催しは中止になったり、延期になったりで美術館も
まだ正常運転とは言い難い感じ。
それでも県立美術館のコレクション展「赤と黒」が面白そうだった
ので久しぶりに須崎公園へ足を運んできました。

この催しは美術作品における色に着目して赤と黒をテーマにした
作品で組まれています。
絵の中で「赤」は激しく、強く、情熱的に映り
「黒」は闇、冷やか、静寂、、といった感じかな。
色に対して持つイメージは意外と共通な部分が多いような
気がします。でも二つの色の組み合わせ方や表現方法で
絵から受ける印象が全然違うのだから、、それがアートって
ことでしょうかねぇ。
会期途中で中止になった「赤星孝と赤星信子展」、開催できない
まま閉幕となった「野見山暁治の水彩、素描展」の一部が
この展覧会で見れて、それが何より嬉しかったです。
野見山さんの展覧会はまた8月に改めて開かれるようなので
良かった、良かった。

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須崎公園で珍しい木を見つけたので興奮して撮ってきました。
何という木なのでしょう?
赤い花をつけた上の木も何これ~!?
何回も行っていて初めて気が付いたということはこの時期に
行ってなかったか、気もそぞろだったのか、、。

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2020年2月26日 (水)

「木梨憲武展」

実はもう終了しているかと思って諦めていた「木梨憲武展」が
3月1日までと知って、急遽昨日アジア美術館に足を運んで
きました。

木梨さんが多才な方と聞き知ってはいたけれど、正直いうと
どこかで芸能人ということで取り上げられてる部分もある
のかなと、、。
会場に入ってすぐにそれは私の思い違いだと気づきました。
絵を描くきっかけとなった旅行地での風景画のデッサンは
精密で確かな技術に裏打ちされたものでした。
発想、表現したいもの、色彩の構成、あるれ出るような才能を
ひしひしと感じました。表現することを楽しんでらして
そしてどの作品からも木梨さんのお人柄をうかがい知れるような
温かさが感じられました。

ほとんどの作品が撮影可でしたが見る人の邪魔になってはと
数点だけ。

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FLOWER
OUCHI
Mt.FUJI

REACH OUT
とりたち、虫たち、フェアリーズ 6つの構成で。

こんな風に表現できたら、楽しいだろうなって思う。
今年は「先入観を捨てよう」がテーマかも。

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2019年12月 3日 (火)

「熊谷守一 いのちを見つめて」

久留米美術館にて開催されている「熊谷守一展」に行ってきました。

熊谷守一の絵が以前から好きだったけれど、そんなに沢山の絵を
直接見た事はありませんでした。映像や書籍で知った彼の生き方
暮らし方に何だか理想の生き方のような羨望を持っていました。
最近思うのは、好きな事に没頭して自分の世界でひたすら生きられる
こと程幸福なことは無いんじゃないだろうか。
そんな生き方を目指そうにも到底できないと自分自身で解っている
から尚更、あこがれるのかもしれません。

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今回の催しで油彩画を中心に日本画、書、素描も含めた約150点
もの作品を目にすることができ、70歳を過ぎて「モリカズ様式」
と呼ばれるスタイルを確立するまで緩やかに変化していってる
のがよく解りました。

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ものすごく人に慣れた白鳥2羽。夏にはいないから
渡り鳥?

水面に映るイチョウの黄色とレンガ色の建物、空の青。
ここに来るといつものびのびとした気持ち良さに包まれます。
次に来る時は2020年。早、一年を振り返る月になって
しまいました。

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2019年10月30日 (水)

「新たな髙島野十郎」

県立美術館にて「新たな髙島弥十郎」展を見てきました。
私が野十郎さん(親しみを込めて)を知ったのは2015年。
県美の催しでした。
その時受けた強烈ではないけれど、引き付けてやまない不思議な
魅力は消えることなくしっかりと心に跡を。

今回約80点の作品と併せて、未公開資料なども展示されて
おり、新たな野十郎さんの姿が垣間見れます。
「孤高の、、超俗的な、、」と形容される画家がまるっきり世間と
断絶していたわけではなく、彼を見守る人、支援する人が
いたことを知って安堵するような気持ちになりました。
生前は画家としては全くの無名だった野十郎さんが
こうして展覧会が組まれ多くの人が彼の絵に触れたくて
足を運んでいることを知ったら、どう思うだろうか?

野十郎さんが描くりんごや柿の絵には凛とした美しさが
あります。「からすうり」の絵からは厳かささえ感じます。
そして晩年に一番没入したという「月」の絵を前回とは少し
違った印象で見ました。少し落ち着いて見れたのかも、、、。
この絵をまた見れて嬉しかった。

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2019年9月30日 (月)

「野見山暁治版画展」

イタリア会館・福岡のSPAZIOで催されている
野見山暁治版画展を見てきました。

版画の他に油彩画も10点程あり。
版画展のチラシに記載されていものは実物はかなり小さいサイズの
ものだったけれど、構図、色彩、線、つけられたタイトル、全てが
琴線に触れまくり。鳥肌が立ちました。
油彩の「独りぼっちの象」のシリーズはぎょっとするほど寂しい絵
です。見ないようにしていても、生きていくことについて回る
絶対的な哀しみのようなもの、、を感じました。

版画は全て新作。油彩の中でひときわ大きな一点が新作。
今年の12月に野見山さんは99歳になられるそうです。
この軽やかでありつつ、切れ味の鋭い感性は一体どこから、、
凄い、、としか言いようがないです。

一期一会。絵との出会いもそう。
見逃さずに見に行けたことに感謝した日でした。

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2019年6月18日 (火)

「Arts&Material」

九州産業大学美術館にて「Arts&Material」展を。
身近にあるMaterial(素材)が人の手によって「物」あるいは
「作品」となり、新たな価値が加わりArtが生まれます。
この展覧会は「紙」「土」「鉱物」「光と時間」の4つのテーマ
をあげて絵画、彫刻、彫金、陶芸品、フィルムなどなど、、
点数は少ないながらも面白い作品が展示されています。
2階では素材で感じるイスの世界の展示もやっていて
実際に座ってOKということで、私もこわごわながら座ってきました。

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大学の中に美術館があるっていいですね。芸術学部がある大学
では珍しくないのかな?

それにしても多岐に渡る所蔵品、その量もかなりのものと
お見受けしました。次回の所蔵品展楽しみにしています。

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2019年5月28日 (火)

「ねこ学への招待」

西南学院大学博物館で「ねこ学への招待」という企画展が開かれて
いてその企画の一環ある山根明弘先生のトークショーに先日
行ってきました。山根先生はノラ猫の研究をフィールドワークとして
30年も続けてこられて、私が新宮にある相島に行きたいと思った
きっかけも先生の番組からでした。

なんと、人生初のトークショー。
先生の講演の前に西南学院大学の応援指導部吹奏楽団の
ミニコンサートもあり、演奏も素晴らしくかつ学生たちが
可愛らしくて癒されました。
もちろん先生のお話も面白くて、そして考えされらることも
沢山ありました。猫がある種のブームのようになって
島の猫たちがのんびりと平穏な生活を送れないようなことをは
あってはならないと思います。

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トークショーの後、大学内のカフェテリアで一休み。

学生の頃は勉強なんてまったくしなかったのに、
今頃になって学び直したいなんて思ったりもします。
キャンパスという場所に足を踏み入れると、なおさら。。
また来る機会があったら、今度は学食でごはん食べたいな。

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2019年4月21日 (日)

2年と8か月

2016年8月に「しばしのお別れ」をした福岡市美術館。
2019年の3月のリニューアルオープンがとてつもなく遠い先に
思えていたけれど、あれから2年と8か月が過ぎました。嘘みたい。

オープンしてしばらくは混雑していそうだから、我慢して我慢して
やっと行ってきました。
オープン記念展として
「インカ・ショニバレCBE:Flower Power」
「これがわたしたちのコレクション」の2つの催し。
開館以来初めてという300点というコレクションの展示は
見ごたえがありました。懐かしい作品もあり、初めて目にするものも
あり。

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大濠公園側から直接入れる入口が1階に。
入って右、ライブラリーがあったところにカフェ誕生✨
オープン記念ということで奮発してここでサンドイッチと珈琲を
いただきました。

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草間さんのパンプキン。会いたかったよ~。
パンプキンも工事中は寂しかっただろうね。

思っていた以上に以前の美術館が残っていて、それが嬉しかった。
中の展示室の位置や階段の位置もそのまま。
それから嬉しい事がもう一つ。展覧会を見た人が引ける抽選で
オリジナルのトートバッグが当たったのです。
これからまたこの場所に来れると思うとそれも嬉しくて、、、。
辛い事もあるけれど、でも生きていればこうやって嬉しさが
かたまってやってくる事もあるから。捨てたもんじゃないです。

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